ヒューマニエンス 40億年のたくらみ
- planarianbrain

- 2月5日
- 読了時間: 2分
「自律神経」あなたを操る もう一人のあなた
NHK-BSの番組「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」において、当研究室が学術的な知見の提供と解説を行いました。番組内では、井上も少しだけ出演し、自律神経系の成り立ちと進化という観点から、プラナリアを用いた知見についてコメントをさせていただいています。また、実際にプラナリアが生息する河川での採集ロケにも同行し、フィールドでの技術協力も行いました。
番組の概要
今回協力した番組は、私たちの心身の健康を根底で支える「自律神経」の未知なるメカニズムに迫るものです。現代社会で多くの人が直面する自律神経の乱れや、それに伴う心理学的な側面、最新の医学的知見が紹介される中で、「自律神経の起源」が取り上げられています。
番組名: ヒューマニエンス 40億年のたくらみ シリーズ: 「自律神経」あなたを操る もう一人のあなた 初回放送日: NHK-BS 2026年2月5日(木) 午後8:00
私たちの意識とは無関係に生命活動をコントロールし続ける「自律神経」の驚くべき精緻さにスポットが当てられています。近年の研究で明らかになった詳細な機能や、代謝・中年太りといった現代的な悩みとの相関、さらには制御不能とされてきたこのシステムをいかに活用し、コントロールしていくかという未来志向の活用法までが幅広く紹介されます。
プラナリアから探る「自律神経の起源」
番組内の「自律神経の成り立ち」を考察するパートにおいて、プラナリアを用いた進化生物学的な視点から解説を担当しました。
脳の成立と自律神経の相関:
動物が効率よくエサを食べる(摂食)という基本行動をベースに、情報の集約から中枢(脳)が成立するプロセスを説明。これと並行して、捕食・逃避(交感系)と消化・吸収(副交感系)という生存戦略がいかにして「自律神経様の調節機構」として備わっていったのか、その構図を提示しました。
分子レベルの対比:
当研究室が近年発表した、プラナリアの「咽頭」に関する内容も紹介されています。ヒトの交感神経で利用されているノルアドレナリンに相当するオクトパミンと、副交感神経系で利用されているアセチルコリン。これら二つの物質が、生命の根源的な摂食行動においていかに対比的に機能しているのかを解説しています。
論文紹介:
番組中で解説した内容の基盤となった研究成果です。
The pharyngeal nervous system orchestrates feeding behavior in planarians. Miyamoto, M., Hattori, M., Hosoda, K., Sawamoto, M., Motoishi, M., Hayashi, T., Inoue, T.* and Umesono, Y.* Science Advances 6: eaaz0882, 2020



