top of page

PNAS掲載のお知らせ: 一度の短い刺激が約1日続く内部状態の痕跡を残す

  • 執筆者の写真: planarianbrain
    planarianbrain
  • 2 日前
  • 読了時間: 2分

このたび、私たちの研究論文

“A single brief cue leaves a day-long internal state imprint in planarians”

が、Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS) に掲載されました。


 本研究では、プラナリアに一度だけ短く弱い刺激を与えると、その影響がその場限りの反応にとどまらず、約1日にわたって行動の出やすさを変化させることを明らかにしました。

興味深い点は、刺激を受けたプラナリアが単に速く動くようになったわけではないことです。活動中の速度や移動距離が大きく増えるのではなく、休止状態から活動状態へ移りやすくなるという形で変化が現れました。つまり、一度の短い刺激が、その後の行動を起こしやすい内部状態として長く残ったと考えられます。

 プラナリアは、脳を備えた神経系をもつ動物の中でも起源的な特徴をもつ生物です。そのため、プラナリアで見つかったこのような現象は、短い経験が神経系の内部状態に長く影響を残すしくみを考えるうえで、重要な手がかりになる可能性があります。

 今回の研究では、長時間の画像記録と深層学習を用いた自動追跡を組み合わせることで、プラナリアの自発行動を連続的に解析しました。小さな動物の行動を長時間にわたって追跡することは容易ではありませんが、この解析により、一見すると見過ごされやすい日単位の行動変化を捉えることができました。

 本論文を通じて、一度きりの小さな刺激が、神経系の内部状態に長く残り、その後の行動の起こりやすさを変えるという現象を示すことができました。ご関心のある方は、ぜひ論文もご覧ください。



A single brief cue leaves a day-long internal state imprint in planarians Ezomo, O. F., Suzuki, R., Narahashi, M., Matsuo, S., and Inoue, T. PNAS, 123 (25): e2606749123, 2026 https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2606749123











© 2020-2026  Takeshi Inoue All Rights Reserved.

bottom of page